鉄骨造とRC造の遮音性の違いはどの位あるのか

住まいを決める際、とくに気になるのが防音性能ではないでしょうか。 都心の住宅密集地などでは、騒音が原因でご近所トラブルに発展することもめずらしくありません。 建物の構造によって、防音性能はどのくらい異なるものなのでしょうか。 今回は、一般の方には違いがわかりづらい鉄骨造とRC造に焦点を当てて、遮音性がどのくらい異なるのかご紹介します。

1.鉄骨造とRC造の構造的な違い

まず、住まいを選ぶときにしばしば耳にする「鉄骨造」や「RC造」というワードについて、その違いをご紹介します。 鉄骨造とは、文字通り建材に鉄骨を使用する工法で「軽量鉄骨造」と「重量鉄骨造」にわけることができます。 まず軽量鉄骨造は、一般的な木造家屋をつくる方法である「木造従来工法」とほぼ同じ考え方で建てる工法で、柱や梁などの構造材として木材の代わりに軽量鉄骨を使用します。 木造と同じ工法であるため、建設費が比較的安くすむほか、プレハブ工法であれば工場で生産した鉄骨を現場で組み立てるだけなので、工期が短いなどのメリットがあります。 それに対して重量鉄骨造とは、厚さ6mm以上の重い鋼材を利用した工法で、軽量鉄骨に比べて耐久性がすぐれるため、柱や梁を少なくできるなど、設計の自由度があがるというメリットがあります。 一方、RC(ReinforcedConcrete)造とは鉄筋コンクリート造のことで、より大型の建物をつくるときなどに使われる工法です。 鉄筋とコンクリートを組み合わせることで建物の強度をじゅうぶん確保できることと、構造上柱同士の間隔が一定の範囲内に収まることなどから、分譲マンションなどに多く採用されています。 また、鉄筋コンクリートの芯部に鉄骨を据えた構造のことを鉄骨鉄筋コンクリート造(SRC造.SteelframedReinforcedConcrete)と言い、こちらはRC造よりさらに耐震性にすぐれているため、超高層ビルなどに多く使われています。

2.遮音性の決め手は、壁の重さと厚さ

住まいの防音性能は、隣室とのあいだにある壁の重さと厚さで決まります。 音はものを通過するとき、その重量が大きいほうが減衰しやすいという性質があり、壁材が重ければ重いほど、音は隣室に伝わりづらくなります。 また壁の厚さは、防音性能を判断するのにもっとも重要な要素です。 建築学会の推奨値では、壁の厚さは180mm〜200mmあれば、遮音性に問題のないレベルとされています。 さらに、床と天井についても同様のことが言えます。 足音やイスを引きずる音など、床を伝わって階下の部屋に伝わる騒音は、意外と大きいものです。 床や天井も、遮音性の決め手は重さと厚さであり、床の厚さは200mm以上が建築学会の推奨値となっています。

3.RC造のほうが遮音性に優れている

先に記したとおり、住まいの防音性能は建材の重さと厚さで決まります。 そのふたつを満たしているのが、RC造です。 RC造の場合、壁や床が質量の大きいコンクリートによってつくられているため、音が外に伝わりづらいのです。 とくに壁式構造によって建てられている建物は、壁面や床版自体が建物を支える構造材になっているため、厚みもじゅうぶん確保されています。 一方、軽量鉄骨造の建物は、柱や梁は鉄骨でつくられていますが、壁や床などは木材が使われているため、防音性能は木造とほぼ変わりません。 重量鉄骨造の建物は、軽量鉄骨造に比べると防音性能にすぐれていますが、大きな違いはありません。 遮音性を重視してすまいを選ぶのであれば、RC造をオススメします。 ちなみに、RC造より耐震性などに優れている鉄骨鉄筋コンクリート造(SRC造)は、構造材に鉄骨を使っているという違いだけなので、防音性能には大きな違いはありません。

4.遮音性は建物によって異なる

鉄骨造とRC造の遮音性の違いについて説明してきましたが、基本的には建物の防音性能は、その建物によって異なる、としか言いようがありません。 例えば、防音性能についてとくにこだわっているマンションでは、壁に防音ボードなどを貼り付けていることもあります。 また、RC造のマンションでも、あなたが入居する部屋の壁だけ、分厚いコンクリートではなく木材を使っているということもあるでしょう。 窓の性能や大きさによっても異なります。 最近ではすぐれた防音ガラスが多く、二重ガラスのあいだを真空にすることで、音をシャットアウトする機構のものもあり、遮音性に大きく寄与しています。 マンションやアパートの防音性能は、現場に足を運んで実際に音を聞いてみたり、担当者に壁の仕様をたずねるなど、必ず自分で調査をおこなってください。

鉄骨造とRC造の遮音性の違いを知ろう

鉄骨造とRC造の遮音性の違いについてご紹介しました。 基本的にはコンクリートを使用しているRC造の方が、防音性能をはじめ、保温性能や耐震性能にもすぐれています。 ですが結局のところ、建物それぞれによって遮音性は異なるため、自分の耳で確認してくださいね。

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